ワイド団信について ーネフローゼ患者の団信についてー

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前回の記事で『住宅ローンを組み、住宅購入をした』と
いうお話をしましたが、
今回は”ワイド団信について”掘り下げてお話しようと思います。

ワイド団信のアレコレ

ワイド団信が通るまで

まず、今回私が入ったのは
クレディ・アグリコル生命のワイド団信

一番メジャーなワイド団信引き受け会社です。

クレディ・アグリコル生命は
ワイド団信以外も『がん団信』『一般団信』などの取り扱いがあり、

私の場合は
最初に【住宅ローン本審査申し込み+一般/がん団信申し込み
を行い、
1週間程度で保険会社の方から
一般/がん団信でのお引き受けは出来ませんので、
 ワイド団信で再度お申込みをお願いします

という連絡があり、段階的にワイド団信を申し込む形でした。

 

ワイド団信の金利引き上げ

前回の記事でワイド団信の告知内容や
ワイド団信については簡単に書かせていただきました。

ワイド団信は私が調べた限り
必ず金利の引き上げがあります

有名どころだと

【ワイド団信 金利引き上げ幅】
+0.2% ソニー銀行
+0.3% みずほ銀行三菱UFJ銀行ジャパンネット銀行auじぶん銀行
+1.0% 三井住友銀行

となっております。

それぞれ金融機関のワイド団信取り扱い保険会社は

となっております。

 

なんと、同じ加入会社でも金利引き上げ幅が違うんです!

個人的には、ワイド団信で住宅ローンを組むなら
ソニー銀行が一番良いと思います。

ですが、ソニー銀行、かなり審査厳しいです。
ここだけの話、メガバン審査通った私ですが
ソニー銀行は”500万減額”ならローン引き受ける…
と言われ、断念しました。

そして三井住友銀行はかなりの金利引き上げ。
+1.0%は驚いちゃいますよね。
電話口で伝えられたのですが、その場で断りました。

 

ワイド団信の引き受け実績

前回の記事でも
『ワイド団信でも通らない可能性がある』と書きましたが

やはり「ワイド団信でも落ちてしまった・・・」
という声をちらほら聞きます。

イオン銀行(保険会社:クレディ・アグリコル生命)では
【ワイド団信の引受実績例】を公開していました。

おもな疾病の
カテゴリー
ワイド団信で過去に引受実績のあるおもな例
代謝異常による病気 糖尿病、脂質異常症高脂血症・高コレステロール血症)、高尿酸血症痛風など
心臓・血圧の病気 狭心症心筋梗塞不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症)など
脳の病気 脳卒中脳梗塞脳出血くも膜下出血)、脳動脈瘤(脳動脈解離)、てんかん、ギランバレー症候群など
精神・神経の病気 うつ病うつ状態自律神経失調症適応障害、不安障害、強迫性障害パニック障害睡眠障害神経症など
食道・胃・腸の病気 潰瘍性大腸炎クローン病逆流性食道炎胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープなど
肝臓・胆道・膵臓の病気 肝炎・ウイルス肝炎B型肝炎C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープなど
呼吸器(胸部)の病気 喘息、気管支炎、肺炎、肺血栓塞栓症、結核睡眠時無呼吸症候群など
目・耳・鼻の病気 緑内障白内障網膜剥離、難聴、副鼻腔炎など
ホルモン・免疫異常による病気 バセドウ病甲状腺機能亢進症)、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデスなど
血液・造血器の病気・異常 貧血、赤血球・白血球の数値異常など
妊娠・女性特有の病気 妊娠、子宮筋腫卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎など
引用:イオン銀行 ワイド団信付住宅ローン

イオン銀行は"クレディ・アグリコル生命"なので
上記の引き受け実績に載っている持病の方は
まずはクレディ・アグリコル生命が引き受け会社である
金融機関を利用すると良いかもしれません。

基本的に団信の審査は、本審査とは別に
加入する保険会社が行います。

なので、イオン銀行のワイド団信がNG
クレディ・アグリコル生命のワイド団信がNG
auじぶん銀行三菱UFJ銀行もNG
ということになります。

ちなみに『ネフローゼ症候群』は
2020年10月現在、イオン銀行ワイド団信引受実績例には
載っていませんでした。

・引受実績がない=引き受けてもらえないわけではない
・引受実績がある=必ず引き受けてもらえるわけではない

ということなんですね。

 

どんな状態だとワイド団信に入れないの?

こればっかりは本当に審査を受けてみないと
全く分からないです。

ただ、私が調べた独断の感覚だと
”治療真っ最中”だとNGなのかなぁと。

服薬=NGではなく、
例えば降圧剤のように、服薬しているけれど
服薬を常に続けていればコントロール出来ている…
だと、通る様子。

でも、告知が必要な病気で
治療中の段階…
ネフローゼだとステロイド服薬中とか、
潰瘍性大腸炎だと寛解前とか、、
だと難しいのかなぁと。

 

ワイド団信以外の選択肢

ワイド団信に入れなかったら住宅購入を諦める?

一般的な住宅ローンは
団信(ワイドやその他ガン団信等含む)に加入できないと
組むことが出来ません。

ですが、フラット35であれば
団信の加入/非加入が選択できます。

 

つまり、どうしても団信に通らない場合は
フラット35で住宅ローンを組むという最終手段があります!

さらに、比較的フラット35の方が審査が緩く、
収入:借入希望額がギリギリ…
という方でも、融資を受けやすいという面もあります。

 

困った時のフラット35?

ただし、フラット35だと…
・フラット35適用物件である必要がある
・固定金利のみ
・頭金が少ないと金利が1.5%前後

と、金銭的に悩ましい点がいくつかあります。

基本的に新築物件であれば
フラット35適用物件です!と謳っていて
とくに買主側ですることはありませんが

中古物件の場合”適合証明書”が必要な為
適合証明書を作成するのにまた費用がかかったりします。

そして金利の面でも、
歴史的低金利時代
にやや高めの固定金利となっています。

ただ、固定金利だと今後金利が上がっても
景気に左右されない安定さはあります。

20年30年後の金利は全く読めないので
もしかしたら結果的に”フラット35”の方が
安かった…なんて事もあるかもしれません。

なので「フラット35しか選択できないなんて…」
と、落ち込む必要はない気がします。
(結果論は誰にも分らないので)

 

団信非加入を選択した時に考えること

金利の面では、正直先の話は分からないので
初めからそこまで悲観的になることではないでしょう。

しかし
団信に加入しない場合
考えなくてはいけないことがあります。

団体信用生命保険とは
そもそもローンを組んだ人が死亡/高度障害等で
ローンを支払えなくなった時、
保険金が下りて、ローン支払い義務が無くなる…
というもの。

団信に入っていない
=ローンを組んだ人(債務者)が、死亡/高度障害となっても、遺された家族が支払わなくてはいけない

という事です。

ただでさえ一家の大黒柱が不在となったら大変なのに
ローンの支払い…なんて厳しいですよね。

そのため、
団信に入れない方は、代わりに十分な生命保険に加入すること
をオススメします。

とは言え、生命保険も緩和型だとかなり月々の支払いが高額、
死亡時に3000万以上も出る死亡保険が無かったりもします。

そういった場合は
ドル積み立て等の貯蓄型保険に入ると良いです。
告知事項も少なく、保険会社によっては元金割れリスクが無いプランもあります。

自分でちゃんと予防策取れれば
団信加入できない=ハイリスク…というわけでもありません。

とにかくオススメしたいことは
いろんな方向の専門家に聞いてみてほしいという事です。

住宅ローンに詳しいのは
不動産会社や銀行

保険に詳しいのは
ファイナンシャルプランナー

団信に加入できないかも…
持病があったら住宅購入なんて…

と思われるかもしれません。

もちろん、健康な人より手間もかかるし
支払い金額や受けられるサービスも少なくなります。

ですが、病気だからとアレコレ諦めたくはありません。

諦めなくても、
いろんな事にチャレンジ出来る仕組みが探せば見つかります。

 

 

 

本音

最後に本音

すっごくポジティブに書きましたが
実際はすっごく不安だらけの住宅購入でした。

私は中古住宅を購入したので
ワイド団信が通らなかったら、
フラット35の適用検査を受けて、
適合証明書を発行してもらって、
諸費用を支払って・・・

でも結局フラット35に適合しなかったら!?
なんてケースも考えつつ不安になりました。

結果的には上手くいったので良かったですが
やはり【金利引き上げ+0.3%】は厳しい。

何故、自分のせいで病気になったわけじゃないのに
いつも病気で大変な思いをしているのに
みんなより余計にお金払わないといけないの?

なんで国も
増税の対策で住宅ローン減税延長!」とか
「すまい給付金!」とか言っているのに

持病を持った人向けの支援策はしないの?
(もちろん、一定の条件で給付が出るけど、なんとか働いていたり、障害には含まれない中間の持病層には何も手当てがない)

保険も割高、住宅ローンも割高、医療費も日々かかる・・・

なのに、何も支援を受けられないのは
私が働けているから。

働くことが出来ない病気の人たちもいるから
働けるだけで幸せだよね?とは思うけど

なんだか納得いかないのはケチだからかな(笑)

その分結構納税もしているんだけど、
納税しているだけの福祉を受けている実感がわかない(笑)

と、自己中な本音もありました。

おしまい。